2005年01月05日
防犯カメラ
CET04で仕掛けたWebカメラを見た知人から、防犯カメラを設置して欲しいと頼まれた。
防犯とはまた穏やかじゃないなーと思いながら、ある程度しっかりしたカメラを選ぶ必要があると判断し、カメラ専門店に行って日本語は怪しいが商品知識豊富な店員にいろいろ聞いて機種を決めた。
それにしても、あるカメラについて、どの程度の暗さまで映るかと聞いたら店内の照明を全部消しちゃったのには驚いた。怪しいビル内の、壁面がカメラで埋め尽くされた真っ暗な店内で、片言の店員と細かいスペックのやり取り。画面で操作を試したうちの一つ、どこかの町が映っているものは、「あ、そのカメラの向きは変えないでね、このあいだ設置した客先のだから」。…怪しい。
カメラ自体は、実売で5万円程度のもの。単体でネットワークに接続でき、低照度に強く、パン/チルト機構付(今回は使わないけど…)と考えると、ビジネス向けラインナップの商品としてはかなり安い。ただし、自身がWebサーバとなって動画/静止画を送りだすこと、設定時間ごとに画像をftpで別マシンへ送りこむことなどはできるが、撮影した映像を管理するアプリケーションは別売で、これがずいぶん高い。事実上PCも一台占有される。
今回は静止画しか使用しないが、撮影頻度や保存期間から計算するとデータ総量はかなりのものになるので、いずれにせよ専用のストレージは必須になる。そこでPC+管理アプリケーションではなく、ストレージを最近流行りの、実は中身はLinux boxというNASにして、それ自体に簡単なファイル管理機能を仕込むことにした。
このNAS、LANDISKがなかなかの優れもの。コンシューマー向けで安価だが、動かしっぱなしが当たり前の製品なので、信頼性も自作機+Linuxなんかよりはよっぽど高そうだ。背面のスイッチ一つで起動/シャットダウンができ、それ以外に直接の人間向けインターフェイスがない上、筐体が小さくてファンレスで置き場所の自由度が高い。間にコネクタが挟まったり変にゴロゴロしたりするACアダプタもなく、ACケーブルは本体から直に生えている。誰かが触っちゃうとかケーブルが抜けちゃうなんていう設置後の不慮の事故の可能性がグッと下がる。
いじり倒している先達の成果も数多く流通している。CPUがSHということもあるのか、ずいぶんマニアックでレベルの高そうなコミュニティも活動している。
しかしOS X以外の/etc以下をいじるのは久しぶりなので、慣れるまで延べ丸一日くらいかかってしまった。
sshdも入れて、さてFTPの設定でもするかと思ったら、標準のWebインターフェイスから設定しても全然つながらない。ここでハマる。結局、sshdのインストーラが入れるhosts.allowが
ALL: LOCAL, 10.0.0.0/8, 172.16.0.0/12, 192.168.0.0/16
となっていたのを
ALL: LOCAL, 10.0.0.0/255.0.0.0, 172.16.0.0/255.240.0.0, 192.168.0.0/255.255.0.0
に変更して解決。sshdを入れないことには/etc以下を見ることすら出来ないわけで、このhosts.allowが元々あったものかsshdのインストーラが入れたものなのかがわからず、切り分けが遅れてしまった。
sshdのインストーラのような、筐体を開けなくても中身をいじれるようになるツールは素晴らしいが、ある程度以上いじるならやはり事前にドライブを取り出して、別マシンでext2をマウントしてddか何かでイメージを取っておくくらいのことはやっておかないと、いざというとき苦労することになる。
はー、くたびれたー。
設置するのは百人規模の人が出入りするオフィスで、現状成り行きで構築されているLAN環境は非常に怪しいことになっている。IPアドレスの重複なんて日常茶飯事っぽく、ヤバ過ぎるので、ネットワークの起動スクリプトに
ip addr add (略)
を加えて、PCからNASへのアクセス以外は、通常のネットワークのアドレスとは違う範囲で運用することにする。こんなコンパクトな箱でIP Aliasもすんなり出来ることにシミジミ。
現在は手元で、cronがしっかり回るかどうか確認中。LANDISK、自分でも一台欲しくなってきた。使いみちないけど。
追記:
LANDISKは静音が売り。しばらくアクセスしないとハードディスクも止まる。勝手に電源も落ちて、Wake On Lanなんていう真似もできる。/varや/tmpがRAMディスクへのシンボリックリンクになっているので、ログ吐きなどの間欠的なアクセスのためにディスクが回りっぱなし、というようなことがない。買ってきてそのまま使う分にはなかなか良く考えられた仕上がり。
というか、ほとんどログも吐かないようにしてあるみたいで、/var/logなんかは常に空っぽ。なので変にいじってうまく行かなくなると原因が追求できずハマる。
このRAMディスクは非常に小さいので、ちょっと重いものをパイプでつないだりすると、/tmpを食い潰してしまう。これを避けるため、どうせ今回はディスク回しっぱなしだし、と起動シーケンスの中でhda3の準備が出来るタイミングを確かめもせずうっかり ln -s tmp /mnt/hda3/tmp などとやったらものの見事に立ち上がらなくなった。こうなると缶切りは缶の中。幸いMac OS X Ext2 Filesystemというありがたいものがあるので、ドライブを取り出して外付けFireWireケースの中身と入れ替えてOS Xにマウントし、無事復旧。
色んな意見の中を総合すると、可能性のある企画だったとの声を多く聞けました。ということで、複数会場が繋がれる?
次のCETでもっと増やすとなると、PC不要タイプのカメラじゃないと、メンテナンスが異常に大変になりそうですねー。また悪夢にうなされそう(笑)。
某Nさんが今度はそういうタイプのカメラを大量に買い込んだりしないかなー
呼ばれてます?(笑)こないだパナソニックのを1台買いました。やっぱり気楽です。
大量のWebカメラをCETに仕込みたいね、なんて話をちょっと前に馬場さんとしてたとこでした。問題は資金と労働力ですかね?(^ ^;
webカメラを買いそうなnさんが何人かいることに気付きました。
去年のCETでは三田あたりにいるN村さんにお借りしたんですよ。研究でやたらたくさん持っているそうなので。でもUSBタイプ。
ioもLANDISKの活用法としてWebカムとの組み合わせを提案しているってことに後で気付きましたが、ioのカメラは単体で動体検知もあるんですね。ふーむ。
Posted by: もとなが at 2005年01月07日 12:40あ、三田ってのは福沢諭吉の方じゃなくてNプのほうです。
Posted by: もとなが at 2005年01月07日 12:42